3 years old


1964年須磨海岸にて

和歌山大学の尾久土正己(おきゅうどまさみ)です。

ついに6年目も同じ写真で新年のご挨拶です。6年というと、木星が半周してしまいましたね・・・。

2010年は一言で言うと、日本国民にとっても私にとっても「はやぶさ」に勇気づけられた年でした。運良く、はやぶさの地球帰還の現場に立ち会うことができました。南半球の濃い天の川が輝く満天の夜空に、その闇を切り裂くように満身創痍のはやぶさは満月のような明るさで私たちの前に帰ってきました。そして、地球大気の中に溶けこんで消えていきました。正確に言うと消えたのではなく、大気の中に拡散していったのです。ですから、思いっきり深呼吸すると、はやぶさを構成していた原子が私たちの中に入ってくるんでしょう。

2007年度にスタートした観光学部(正確には観光学科でスタート)も、いよいよこの春、一期生が社会に旅立ちます。彼らが書いた学部で最初の卒業論文も昨日、全員が無事提出しました。多少の出来の善し悪しはありますが、8本の論文ともそれぞれ面白い結果になりました。これでやっと「観光学部って何を勉強するところですか?」という質問に答えることができるようになりました。提出の間近には、学生たちは毎日のように研究室(我々の間では「横丁」と読んでいる)に夜遅くまで残って頑張っていました。我々が学生のころに体験したあの光景がやっと我々のゼミにもやってきました。

2011年はどんな年になるんでしょうか。もう1ヶ月も経ってしまったので、本来なら少しは見えて欲しいのですが、国会の審議をみてもわかるように、今の日本、いや世界の明日がまったく見えてこない気がします。見えないことに不安を感じる人が多いのは当然ですが、見えないからこそ頑張れるのではないでしょうか?答えが見えた課題よりも、見えない課題の方がやり甲斐があると考えてみればと思っています。3歳の私が須磨の海岸で、砂に描いた絵のように、時代の荒波は私たちの思い描く未来を次々と消していきます。でも、そこに描いているのはスケッチなのです。描いては消え、描いては消えと繰り返しているうちに、きっと面白い未来につながる何かを描ける日がくるんだろうと楽観的に思うようにしています。

では、ここを訪れてくれた皆さん、2011年もよろしくお願いします。

2011年新春(といっても2/1。旧暦の正月(2/3)の直前ですね)