"共に楽しもう!"
2017.01.27
僕の年も、センター試験の日に雪が降りました。
名古屋では有名な、急勾配の坂道を登った先にあった会場の大学は、
帰り道に、すべって転ばないようにと、迂回ルートを案内していました。
自己採点のために登校する翌日は雪が積もっていたので、
自転車通学だった3年間で初めて満員電車に乗った記憶があります。
* * *
和歌山大学を選んだのは、
センターの結果、和歌山大学観光学部が"バンザイ"していたからです。
そう、河合塾のバンザイシステム。
国公立じゃなきゃダメ。
地元の大学は、センター失敗したからムリ。
バンザイしていた観光学部。
そのとき初めて、
パンフレットを取り寄せて、
ネットで検索して、
面白そうじゃん。A判定だし、ここにしよう。
そんなふうに選びました。
* * *
2011年3月12日
2次試験はあの日の翌日でした。
3.11のその時は、和歌山に向かう名古屋駅のホーム。
"滑り止め受験"した私大に落ちていた僕は最初、立ちくらみだと思いました。
あの頃は、自分のことでいっぱいいっぱいでした。
* * *
2011年に大学生になった僕は、
被災地のボランティアに没頭し、NPO活動やまちづくりに惹かれていきました。
どこでどうしてか、
書いている今も分からないままなのですが、ある時、ボランティアをしている自分の限界を感じました。
無教養。
けれど、そのまま大学4年間を過ごしました。
「ボランティア」を名乗って、
逆に、お世話になりっぱなしだった人たちに連絡ひとつ取らずに。
* * *
自分の実生活さえおぼつかなくなっているのに、3.11後の世の中について考えようとするナンセンス。
大学で勉強しなかったために、
でもボランティアをしたために、
言葉にできないしこりを残したまま。
5年目、
留年を機に、自分の生活をひとつひとつ確実にこなすことからやり直しました。
早寝早起き朝ごはん。
今は、
なぜ、僕はボランティアに惹かれたのかを明らかにするために、大学院で学んでいます。
* * *
ゼミの先生に「ボランティア」を研究するにあたり言われたことがあります。
ボランティアは人間の本質に関わることだから、
その本質である、幸福を追求すること、幸せについて考察するべきだ、と。
「幸福」
ますますわかりません。
ある本には
暇だからそんなこと考えるんだ。
と書いてありました。
でも、この1、2年の自分を振り返ると、
毎朝、新聞を読んで、
昨日までの世の中の出来事を知り、
本や映画で、
昔の人たちが考えていたことを知る。
なによりも、
インプットそのものが楽しい。
幸福は、この日々の具体的な生活にあると思って、研究をすすめています。
* * *
さて、これは受験生応援ブログでした。
受験生、
2017年に大学生になるひとに。
* * *
大学生になることは、贅沢です。
一人暮らし
持て余す暇、自分についての悩み
図書館で見つけた本
全て、贅沢品です。
この贅沢を享受できるようになることこそが、大学生になることだとおもうのです。
大学生なんだもの、迷いも、迷いのままに、楽しむ。
"人生は祭りだ!"
観光学研究科1年 中村勇太朗