こんにちは!
PRismの食いしん坊番長こと経済学部2回生の森脇可実です。
春休みはちょっと長めの旅行に行ったり、部活に専念したりと
それぞれが自分のやりたいことに時間を費やせる大学生の特権でもあります。
私も3年生から始まるゼミに備え、集中講義に参加しています。
朝10時から午後5時まで講義を4日間やるので、なかなかヘビー。
正直疲れが来ています。
しかしそんな疲れを癒してくれる場所が和歌山大学にはあるのです。
それが大学食堂!購買!!
(忘れられないアボカドマグロ丼)
財布に優しい食堂のご飯や新発売のお菓子は欠かせません。
大学の食堂や購買は春休みにも営業してくれているので、集中講義や部活動をやっている学生に重宝されています。
今回は大学の食堂を歴史の観点から覗いていこうと思います。
学生食堂の始まり
大学生なら一度は使ったことがあるだろう学生食堂。
通称学食は戦後直後の日本の経済状況がきっかけで始まったそうです。
1945年末から翌 1946年2月にかけて「食糧休暇」が出され、事実上の休校状態が続きました。
それほど当時の日本国内の食生活は緊迫していたようです。
しかし、学ぶためには食べることは欠かせません。
そこで、現在の東京大学学内で、生協結成の気運が高まり、食糧確保の運動が具体的に進められました。
熱心な運動の末、農学部食堂を母体とする組合の食堂が設置されることになり、
学食が初めて開始されることになりました。
和歌山大学の食堂
栄谷移転以前は教育学部と経済学部は校舎が違うところにあったため、それぞれに食堂が存在していました。
教育学部食堂は、1959年に生物、地学教室新築の際、
古い校舎を利用して新しく学生食堂、理髪店、靴修理室、職員食堂、学生集会場を作ったそうです。
経済学部食堂は、通称「三食食堂」と呼ばれていました。
(和歌山大学経済学部五十年史より)
この「三食食堂」という名前は食糧事情が悪化した時代に、ここに米穀通帳を預けて、毎日の三食を摂っていた学生が多く、
今はなき寮の食堂と区別してこのように呼ばれていたようです。
この経営は、すべて学生の手によって行われていて、
良品を安価に提供していたことで一日の売り上げはなんと千食を超える盛況ぶりだったとか・・・
その後、旧校舎の老朽化が理由で栄谷に大学を移転することが決まったことで和歌山大学消費生活協同組合が立ち上がり、
1985年の大学会館建設に伴い、食堂、喫茶店、購買の営業が開始されました。
そして1998年にはシステム工学部新設で学生数が増加したため、
システム工学部に近い敷地に今のGENKI食堂のあるふれあい会館が建設されました。
(このGENKI食堂という名前は公募で決められたそうです!)
システム工学部が新設された当時、和歌山大学2回生だった食堂店長の世古周也さんによると、
今の第1食堂にある机といすは、自分が大学生の時から使われているものがほとんどで、食器も当時のものが多く使われているそうです。
当時の人気メニューも今と変わらずささみチーズカツだったと教えてくださいました。
(一人席での食事もおすすめ!)
また2004年までは大学会館の中には第一食堂、レストラン、カフェ、購買がありそれぞれには名前がついていたようです。
(2004年大学案内より)
特に私のお気に入りはカフェの名前です。その名も「my mother」!
その由来は「何でもわがままを聞いてくれる店」だったそうです。
その他の名前と由来もユニークなのでぜひ食堂の店長世古さんに聞いてみてください(笑)
現在
2005年に創立20周年記念としてオムライスが看板メニューのCafé Restaurantが改装リニューアルオープンし、
2006年にはCampus DELI(移動型キッチン車)での販売も始まりました。
これは全国大学生協初の取り組みで売られている丼メニューでDELI限定商品だったようです。
(晴天の元でのランチは至福の時間)
他にもテイクアウトのテラスを増設したり、学内諸団体とのコラボメニュー作りなど学生のニーズに合った食の提供が進んでいきます。
昨年の和滋戦限定メニュー、あの伝説のどんぶりは巷で話題になりましたね(笑)
今も昔も変わらずに食堂は学生の憩いの場です。
食堂で食事をするときでなくても使用する学生が多いです。
それはいったいなぜでしょうか?
食堂はほっと心が和む空間でその空間を支えているのは暖かい食事とそれを提供してくれる生協のおばちゃんたちだと思います。
今年で30周年を迎える大学食堂。食べる前の「いただきます」をこれまで以上に心を込めたいてしたいと歴史を学んで感じました。
(夏に人気のソフトクリーム!自分で巻けます!!)
P.S.店長の世古さんより、いつもご利用ありがとうございます。
今後もアットホームで落ちつける空間を提供していきたいと思っています。
一つお願いなのですが、昼時の席取りはたくさんの利用者の方々に使っていただくためにご遠慮ください。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
<参考資料>
・『和歌山大学五十年史』 和歌山大学50年史編纂委員会 編 和歌山大学
・『和歌山大学経済学部五十年史』 作道好男 江籐武人 編 財界評論新社