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限界突破―。あの日の僕はこの言葉を未来の僕に託した。

 

2 月、卒業を目の前に控えた僕達中学 3 年生は、好きな四字熟語を選び、それらをクロスワードのように組み合わせ、卒業制作を作った。その際に僕は限界突破という四字熟語を選んだ。今となってはなぜその四字熟語を選んだのか思い出せない。或いは、特に意味なんて無かったのかもしれない。

 
3 年の月日を経た 4 月、僕は和歌山大学システム工学部に入学した。そして、色々な人と交わる内に、自分の一つの限界を感じた。一日の会話人数が 15 人で限界。という事だ。僕は大学の自治寮である紀雲寮に入寮し、毎日、何人もの寮生と会い、会話をする。会話の度に、この返しをした方が面白かった、さっきの発言はまずかった、など独りで反省会をする。それが積もり積もって 15 人で限界を迎え、誰とも喋らないようになる。

 
和歌山大学に入学して限界を知ることができて良かった。自分を知ることが出来て良かった。そう思い過ごしていた時、転機が訪れる。2017年7 月 16 日の和歌山大学のオープンキャンパスの和歌山大学野球部大原監督の特別講演だ。その公演で「努力は決して裏切らない。最後までやりきったという充足感が自分を強くさせる。」という言葉を聴いた。その言葉は中学生の時に選んだ「限界突破」に意味持たせた。
 
限界突破―。今の僕はこの言葉をあの日の僕に託された。
あの日の僕がなぜ限界突破という言葉を選んだのか。その理由は今の僕自身にある。15 人で限界を迎えてしまう自分、それを乗り越えた先に充足感がある。乗り越えないと感じられないもの。
それを感じるためにコラムを書きます。

 
16 人目のあなたに。

 


 

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