地球観測衛星の運用
和歌山大学を代表とするチームは、既にこれまで2機の衛星(RAIKO, UNIFORM-1)を軌道上に打ち上げ、運用を行った実績を持ちます。超小型衛星による山火事等の熱源の早期発見と通報を目的としたUNIFORMプロジェクト(平成22~26年度)を継承し、現在もUNIFORM-1衛星の運用を継続しており、火山噴火の観測データを気象庁に提供するなどの実績を挙げています。
地上局の開発
人工衛星の運用に用いるパラボラアンテナは、国内のキャンパス内設置では最大口径となる12mアンテナ、および2基の3mアンテナを保有しています。12mアンテナは地元企業による製造とメンテナンスを可能とする設計で、既存の大手メーカー品より大幅にコストダウンを図り、途上国からも注目されています。
人工衛星を利用した情報通信システムの研究開発
南アメリカからの遠地津波の情報や、ハリケーンを観測するCYGNSS衛星(NASA)からのデータを、本学の電波観測通信施設を用いて受信し、東アジアの防災に役立てる研究を、他大学や企業と連携して行っています。
また、地上インフラの整備が不十分な地域における有効な情報通信システムとして、平時に農林水産業などに活用しながら、発災時に速やかに防災・減災に転用できるシステムの実用化を目指しています。
主な受託研究等
- 国土交通省河川砂防技術研究開発
「低軌道衛星や気球を用いたデータ収集システムの現地利用技術開発」 - 総務省IoTサービス創出支援事業 「地方企業参加による防災・広域巨大災害対策」