プリズムvol.01

和歌山大学広報誌 アブニール vol.21 page 7/8

電子ブックを開く

このページは プリズムvol.01 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
和大生南紀「遠い!」「時間がかかる!」と思いがちですが、南紀でしか学べないことはたくさんあります。学内だけにとどまらず、実際に南紀まで足を運び研究や実習を行った体験談を伺ってみました。へき地複式教育実....

和大生南紀「遠い!」「時間がかかる!」と思いがちですが、南紀でしか学べないことはたくさんあります。学内だけにとどまらず、実際に南紀まで足を運び研究や実習を行った体験談を伺ってみました。へき地複式教育実習ド田舎!?での教育実習教育学部附属教育実践総合センター主催の「へき地複式教育実習」は、約2週間のホームステイをしながら、地域の小学校で教育実習を行う取り組みです。2011年度で10年目になりました。僕の場合、全校児童14名(当時)の古座川町立三尾川小学校で実習しました。過疎化と学校統廃合は、全国規模の問題ですが、その危機感を実感することができ、へき地における小規模小学校の存在意義を考える素晴らしい機会になりました。児童数が少ないという環境は、「誰かがやってくれる」ではなく、「自分がやろう」という主体性を育み、子ども一人ひとりがリーダーとなりうることを学びました。またそれぞれの役割が明確なので、自信や責任感のある子どもたちばかりでした。小学校が地域に果たす役割はとても大きく、子どもたちが元気に活動することで、大人たちも自然と元気をもらい、希望を感じているようでした。上/ホストファミリーとの集合写真左/教育実習の様子南紀で本物の体験を!古座川町はものすごく不便でした(笑)が、慣れれば居心地のいいところです。南紀の魅力は人が温かいところ、そして食べ物がおいしいところですかね。ホームステイ先では、太地で捕れたクジラやイルカ、マンボウのお刺身を食べました!また休日はすさみでの藍染め体験や古座川でのシイタケの菌植え体験など、様々なアクティビティに挑戦し、南紀を満喫しました。南紀と聞くと白浜を思い浮かべるかもしれませんが、もう一歩足をのばして、ぜひ串本や太地、古座川などへも行ってもらいたいです!きっと本物の体験ができるはずです!和歌山大学教育学部学校教育教員養成課程教育科学コース教育学専攻4年吉田直人さん久保ゼミに所属し教育制度、教育行政を研究している。部活は混声合唱団に所属し、正指揮者として活躍。卒業後は大阪府の小学校教員として教育の現場に立つ予定。研究室のみなさん和歌山大学システム工学部環境システム学科4年ガニインドランライノ―ラジGaneindran Rainoo Rajさん(集合写真・後列左端)マレーシア出身、和歌山工業高等専門学校を経て和歌山大学に編入。妖怪の研究をしている。上/古座川でのカヌー体験下/北大演習林での調査の様子和歌山大学大学院システム工学研究科博士後期課程3年大南真緒さん(集合写真・前列右端)大阪生まれ、和歌山県育ち。海の中でしか生きられない”草”の研究をしている。「地域に寄り添う現物教育」プロジェクト和歌山で(@南紀を舞台に)学ぶということせっかく4年間和歌山にいるのに、南紀での学び&遊びの魅力に気づかないまま卒業するなんてもったいない!楽しい!美味しい!美しい!でもそれは紙面ではどうしても伝えられません。まずは知って、ぜひ足を運んでみてください!私たちは、大学の「地域に寄り添う現物教育」プロジェクトに応募しました。これは、自然豊かな南紀熊野地域で実際に「現物」に触れて行う演習や研究の活動費用を支援するプロジェクトです。私たちの演習は平成23年の台風12号の直後でしたので、やめた方がいいという意見や、勉強しに行くのではなくボランティアをしようという意見も出ましたが、南紀の人はすごく優しく、学生を歓迎してくださいました。コンビニがなかったり、携帯電話の電波が届かなかったりと普段の生活と比べると不便なこともありましたが、4年間のうち数日ならそういう生活も楽しいと感じました。それにこの時、台風の影響で地元の人も見たこと無いという青透明になった珍しい川も見ました。南紀で自然を感じながら演習ができたのは和歌山大学に来たからできたとてもいい経験でした。今度は大学生だからできること、アイデアで、地域の方に喜んでもらえることをしたいと思い、現在は森林と土砂崩れの研究をしています。地域での学びを研究につなげ、最終的には地域で働けるようになれば良いと思っています。和歌山には世界遺産があり、美しい自然があります。食べ物もおいしいものがたくさんあります。南紀の自然を感じて学び、南紀の魅力を知る人が増えていってほしいです。06