ブックタイトル和歌山大学　大学案内　2016

概要

和歌山大学2016大学案内

システム工学部｜Faculty of Systems Engineeringシステム工学部■大学院システム工学研究科〈博士前期・後期課程〉先端的かつ有用な研究を通して、よりよい社会に貢献するエンジニアを養成。●システム工学と本研究科の教育方針現在の産業はさまざまな工学技術の集積と複合化により多様に発展していて、特定の技術分野だけでは時代の要請する産業技術の革新や発展への対応が困難になってきています。このような多様化・複合化した産業・科学技術に対応する新しい工学がシステム工学です。システム工学は、個別の技術要素だけでなく、それらのシステムへ統合、そしてシステムの調和と制御についての学理を対象としています。システム工学研究科では４年間の学部教育で培った基礎的な能力を基盤として、より高度でかつ広範な実践的な能力へと発展させるための教育を行っています。●クラスタ紹介本研究科では幅広い知識に加えて専門性を高めるため、研究指導の単位として教育研究クラスタを設けます。このクラスタは、共通の研究目標を持つ教員と学生で構成されており、その中での教育研究活動をとおして学生のシステム工学エンジニアとしての高度の専門性を養成します。教育研究クラスタは、社会ニーズが高く、次世代技術のキーとなる領域を対象に、8クラスタを設置します。●本研究科の構成多くの大学院では、特定分野の知識、能力の深化に重点がおかれていますが、本研究科はより高度でかつ広範な実践的な能力の育成に重点をおいています。このため、本研究科は、情報系、電気系、機械系、材料系、建築系、環境系、デザイン系、等の多様な分野から構成されるシステム工学研究科の１専攻の下、日常的な教育・研究を実施する場として8つの「クラスタ」を設定しています。「クラスタ」は複数の分野から構成されたダイナミズムをもった単位であり、特定の目標に焦点をあわせた研究に加えて、他分野の考え方、視点を取り入れた新しい発想に基づく分野横断型の研究も支援できる体制を取っています。研究室での日常的な教育・研究に加えて、「クラスタ」での議論・討論により、新しい技術や視点を求める社会環境の速い変化、多様化・複雑化する産業技術に即応できる自由度の高い専門性を育成します。〈情報通信システム〉●コミュニケーション科学〈デザイン情報〉〈環境システム〉●サイバネティクス〈情報通信システム〉〈デザイン情報〉〈光メカトロニクス〉人を中心としたあらゆるコミュニケーションに関する新しい技術や方法論などについて教育研究を行います。モバイル通信やインダストリアルデザイン、地域環境計画など応用分野で活用し、社会に貢献できる能力を身につけます。生物と機械の間の情報伝達や制御の類似性に着目したサイバネティクスの観点から、人工知能、情報通信、システム制御、ロボティクスなどの分野について新たな理論と技術を探求します。また相互協力の研究プロジェクトに参画することで最先端の研究開発の実力を養います。想定される進路情報通信産業、電気・電子機器産業、メディア産業、環境・エネルギー関連産業、建設業、官公庁・公団、研究機関、シンクタンク・コンサルタントなど想定される進路情報通信産業、電気・電子機器産業、機械産業、自動車産業、コンピュータ産業、鉄鋼業、メディア産業、官公庁・研究機関など卒業生VOICE社会で役立つ能力を意識して日野良太［大阪桐蔭高等学校出身］／システム工学部環境システム学科卒業システム工学研究科博士前期課程2013年3月修了／株式会社大林組大学入学時は、阪神淡路大震災を経験したことや、大雨による洪水や土砂災害のニュースなどを通じて防災に関心がありました。ところが、大学の講義を受講している間に環境問題に興味を持ちました。大学院の研究では、河川環境管理を主体として河川防災なども幅広く行いました。主体的に研究を企画立案する力は、2年間という短期間で計画的に研究を継続することで身に付きます。大学院では、研究分野が大きく異なる学生に対して発表する機会が増えるため、プレゼン能力が向上します。社会では、自分の考えを相手に適切に伝える能力や、限られた時間を有効に使う能力が求められます。是非とも大学生の頃から意識してみてください。65 Wakayama University