和歌山大学岸和田サテライトのホームページ。和歌山大学の保有する高等教育機能を活用して、泉州・南大阪地域のニーズに対応した諸種の高等教育及び生涯学習・地域連携事業を実施しています。

ホーム  >  わだい浪切サロン  >  わだい浪切サロン一覧  >  終了【12/20(水)】第98回わだい浪切サロン「スポーツツーリズムと関西ワールドマスターズゲームズ」

終了【12/20(水)】第98回わだい浪切サロン「スポーツツーリズムと関西ワールドマスターズゲームズ」

2017/9/30

  日本では,2019年にラグビーワールドカップ,2020年に東京オリンピック・パラリンピック,2021年に関西ワールドマスターズゲームズ,という国際的なスポーツイベントが3年連続で開催されます。これに伴い,スポーツツーリズムは大きな注目を浴びています。

 この3つのスポーツイベントの中でも,関西ワールドマスターズゲームズは唯一の参加型スポーツイベントとなっており,岸和田市でも自転車のBMX競技大会が開催されます。   

 

参加無料・申込不要
 
 

日  時 : 2017年12月20日(水)19:00~20:30

場  所 :  岸和田市立浪切ホール 1階 多目的ホール

話題提供 : 伊藤 央二 (観光学部 講師)

 

(チラシPDF)

終了【12/20(水)】第98回わだい浪切サロン「スポーツツーリズムと関西ワールドマスターズゲームズ」 終了【12/20(水)】第98回わだい浪切サロン「スポーツツーリズムと関西ワールドマスターズゲームズ」

 開催レポート

参加29

【概要】

今回は、2021年に開催されるワールドマスターズゲームズ関西(WMG2021)を事例にスポーツツーリズムについて、和歌山大学観光学部の伊藤央二先生がお話しくださいました。

スポーツとは、人々が楽しみ、よりよく生きるために、自ら行う自由な身体活動と一般的に定義されています。スポーツ科学では、スポーツを研究する際、ルール(厳格なもの~柔軟性のあるもの)、競争(レクリエーション~プロ)、遊び(自発的な楽しい活動)、身体能力(スピード、持久力)等、4つの要素が注目されているそうです。スポーツ科学者が100人いれば、100通りの定義があるといわれています。

また、ツーリズム(観光)とは、日常の生活では見ることのできない風景や風俗、習慣などを見て回る旅行と一般的に定義されています。観光学においては、ツーリズムは、空間、時間、活動の3つの要素によって、定義づけられていることが特徴であるとのことです。

そして、スポーツツーリズムの定義とは、一定の期間、生活圏から離れ、独自のルール、優れた身体的能力に基づく競争、遊び戯れるという特徴をもつスポーツの要素を含む旅行であるとのことです。

さらに、スポーツツーリズムの種類としては、アクティブ型、イベント型(観戦・参加)、文化遺産型の3つに分けられると説明してくださいました。

日本で開催される「ワールドマスターズゲームズ関西」は、参加イベント型のスポーツツーリズムであり、競技によっても変わりますが、30歳以上なら、誰でも参加することができる国際大会です。この大会は、5万人の参加者を想定しており、広域で行われるのが特徴であるため、人がひとつの所にとどまらず、移動する可能性が高いそうです。なお、岸和田市においては、BMXという自転車の競技が行われる予定です。

また、長期間滞在する国外参加者を国内観光(観光消費)にどのように結び付けるかなど、サプリメントツーリズム(メインのツーリズムを補うツーリズム)を考えるとき、参加者の特徴(アクティブ)を考慮し、一般のツーリストと少し違う特徴を押さえることが必要であると説明してくださいました。

 また、色々な観光に関する研究が、どのようにサプリメントツーリズムに役に立つのか、感情評価理論では、理想とする感情は文化によって異なるという研究結果がでており、例えば、ヨーロッパ圏の人とアジア圏の人では、理想とする感情に違いがあり、この事については、スポーツにも当てはまるとのことでした。

 2005年に、カナダのエドモントン市で開催された「ワールドマスターズゲームズエドモントン」でのデータでは、参加者数は2万人少しであり、参加者の特徴としては、競技に真剣で、記録にこだわり、ワールドマスターズゲームズに付随する社交・文化イベントや旅行にも積極的であったと説明してくださいました。経済波及効果については、1ドル100円で計算して、エドモントンでは、約36.4億円、カナダの国全体では、約70.3億円の波及効果があったそうです。

 2期スポーツ基本計画では、数値目標と具体的な施策が立てられ、その中の「地域スポーツコミッション(スポーツと地域資源を掛け合わせたまちづくり・地域活性化を推進している組織)の拡大」は、今後のスポーツツーリズム活性化のキーになると考え、第2期スポーツ基本計画において、地域スポーツコミッション設置数について、2021年末段階までに170団体の設置を目標に掲げているそうです。

 これから、さまざまな場所でスポーツコミッションの組織ができ、連携して、「ワールドマスターズゲームズ関西」を成功に導くような仕掛け作りを行っていくのではないかと考えられているとのことです。

 また、ワールドマスターズゲームズ等の大きなイベントにより、スポーツツーリズムの研究の蓄積を行い、本日お話しされた感情評価理論などの研究を生かして、今後の研究を、更にすすめていきたいとお話しくださいました。

 さらに、WMG2021関西のレガシーとして、日本が生涯スポーツ社会の実現に向けての良いきっかけづくりになるのではと考えているとのことでした。

 誰もが生涯を通じて身近にスポーツに親しむことができ、また、スポーツを行うことで得られる心身両面にわたる健康の充実などにおいても、今後、日本の生涯スポーツ社会の実現に向けて、期待が膨らむお話しを伺うことができました。

 

【アンケートより】

・観光という分野の中に“スポーツツーリズム”というものがあることを今回初めて知り、講演を聞かせていただき、自分自身もスポーツをこれまでしてきたので、非常に興味を持ちました。今回、聞かせていただいた中で、気になったキーワードは自分でも調べてみたいと思います。ありがとうございました。(10代・男性)

 ・非常に興味深くおもしろい講義でした。屋久島で自転車を持ち込んで、サイクリングや山登りを楽しんでいる外国人を数人見かけました。スポーツという切口で観光を考えていくとまた違った日本の魅力を発信できるかもしれないと感じました。(30代・男性)

 ・観光に求めるものが東アジア系、欧米系によって異なるという点が新しい発見でした。観光振興に関わるものとして参考になりました。(40代・女性)

 ・中国人と北米人の休暇に対する考え方の違いなど具体的で理解できました。WMGが楽しみです。(50代・男性)

 ・ブラジルからの出場予定選手を如何に歓迎できるかのヒントらしいものが得られました。本当に良かったです。今後も引き続きお聞きしたい。(60代・男性)

 

(前回)人と自然が共生した地域づくり
~環境ビジネスに目覚めた中国と、お尻に火がついてしまった?日本~
(開催レポート)

(次回) 否定しないコミュニケーション~子ども家庭支援の実践から~  (予告)

 「わだい浪切サロン」について・過去の開催

前の記事へ

次の記事へ