松下 精二様 「南紀熊野サテライトで学んだこと」

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松下 精二様 「南紀熊野サテライトで学んだこと」

南紀熊野サテライトで学んだこと

松下精二

 私は、平成20年度に当時、経済学部の中村先生の指導をいただき、修士論文を作成しました。南紀熊野サテライトでは、2人目になります。テーマは「田辺市における木質バイオマス利用の可能性」を選びました。元々環境関係に関心があり、このサテライトが開講した平成17年度から、環境関係の講座を受講してきました。以後3年間で7講座14単位を取り、平成20年度から、修士課程に進むことができました。

 なぜ、環境関係に関心があったかと言いますと以前、仕事でごみ処理施設で3年間働いたことがありました。田辺市はその当時、合併前で人口が約7万人でしたが、毎日運ばれてくる膨大なごみの量に驚き、このままでは、いったいこの世界はどうなるのだろうかと考えるようになりました。

その後、和歌山県の募集した地球温暖化防止活動推進員になり、同じ考えを持つ仲間と活動していましたが、同じ活動するにしても、やはり専門的な知識が必要だと思うようになりました。しかし、身近でそうした知識を得るところはなく、機会があれば、大阪や和歌山市に出かけていきました。

 ちょうどその頃、開設されたのがこの南紀熊野サテライトでした。特に一番最初の講義が中村先生の木質バイオマスによる地域活性化のお話でした。私にとっては目からうろこが落ちるような内容で、紀南にたくさんある森林資源がエネルギー源や地球温暖化防止にもなる、また、林業の再生など、地域の活性化にもなる。一石二鳥より、一石四鳥ぐらいのインパクトがありました。もし、修士に進むとすれば、このテーマで学習したいと思っていました。

平成20年の4月から修士課程に進みました。その進め方は、1ヶ月に1回程度先生とお会いして、その時に、1ヵ月後の課題を与えられて、次のときまでレポートにしていく方法で進められました。5月と9月の連休には、先進地視察として、岡山と長野に行ってきました。普段の勉強についても仕事の関係から、当然、夜になります。また、視察見学に行くにしても、こちらは仕事のない休日を利用したいのですが、相手方も仕事をしていないことになり、休日の前後の平日の日にお願いをしたりしました。何とか締め切りに間に合い、晴れて、修士をいただきました。私たち社会人は何らかのモーティベーションがあって、この課程に進んだわけです。修士という資格を取るためだけに、自分の時間やお金を使ってきたわけではありません。私の場合は、この地域の環境や以前からやってきた温暖化防止の活動に役立てたいと思っていました。

 紀州木の国といいますが、特に新しい田辺市は90%森林に覆われた地域です。この地域で木質バイオマスを活用しない手はないと思います。今現在は、この木質バイオマス利用を図るため、私たち地球温暖化防止活動推進員と薪ストーブや薪ボイラーのユーザーからなる「紀南薪ぐらしネット」というグループをつくり、木の収集から薪づくりを行い、その利用促進を行っています。

最後にお伝えしたいことは、修士課程の経験と通じて、大学の先生方をはじめ、いろいろな方々との係わり合いが持てたことが、何よりも有意義なものであったと思います。