【発表】「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明」を受けて

2015年1月14日

和歌山大学は、平成27年1月6日に出された経営協議会外部委員による「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明 -第3期中期目標期間に向けて-」を受け、平成27年1月9日に「-我が国の高等教育の将来の成長と地域の発展に向けて-」を発表いたしました。
 


 

地方国立大学に対する予算の充実を求める声明
-第3期中期目標期間に向けて-

平成27年1月6日


国立大学法人和歌山大学 経営協議会外部委員(50音順)
赤木 攻(元大阪外国語大学長)
樫畑 直尚(株式会社南北代表取締役)
柏原 康文(株式会社テレビ和歌山代表取締役社長)
松原 敏美(弁護士)
南 努(元大阪府立大学長)

 

 私たちは、国立大学の法人化以降、国立大学法人法(平成15年7月16日法律第112号)第20条第2項第3号にもとづく経営協議会の学外委員として、和歌山大学の将来計画をはじめ、大学経営の審議に参画し、大学経営に対する「社会の目」として役割を果たしてきた。

 その立場から、これまでの国立大学に対する運営費交付金などの予算の削減、また今般の政府等における国立大学、とりわけ運営費交付金の配分に関する議論をみていると、平成28年度から始まる第3期中期目標期間における地方国立大学の存立を危惧せざるをえない。

 和歌山大学は、これまで運営費交付金が年々削減され、正規の教員を減らしながらも、特任の教員を雇用し、教育の質の向 上や教育研究の推進はもとより、新たな国際教育や地域連携の分野も切り拓いてきた。とりわけ、特任の教員は、身分は不安定ではあるものの、正規の教員に伍 して地域社会の発展に大きく貢献し、安倍内閣が推し進める地域創生に重要な役割を果たしてきた。

 しかしながら、いまそのような経営努力も限界に達してきており、これ以上の運営費交付金の削減がなされると、大学の本 務である教育研究に携わる教員の削減に加え、国際教育や地域連携の新たな分野で先導的役割を果たす未来を担うべき教員も雇用できず、大学現場はますます疲 弊し、大学における教育研究の質の低下を招くことはおろか地域への貢献も十分果たせなくなる。

 先般の国会において、下村博文文部科学大臣が、「大学の教育研究活動を支えるには、財政基盤を確立した上で、めり張り ある配分を行うことが重要です。国立大学法人運営費交付金や施設整備費補助金、私学助成を安定的に確保するとともに、改革を進める大学を重点的に支援しま す。」と所信表明されたが、昨今の政府・審議会等の議論やこれまでの国立大学に対する財政支援をみると、国立大学法人法に基づき大学経営に関与してきた者 として、今後の国立大学の行く末にかなりの不安を覚える。

 国立大学法人法が改正され、平成27年4月以降、経営協議会において学外委員を過半数とすることとなったことは、私た ちのこれまでの「社会の目」としての役割が認められたと同時に、私たちに国立大学法人の経営に対する責任をこれまで以上に求めているものだと認識してい る。

 これから、第3期中期目標期間に向けて、国立大学がさらなる存在感を示していくべき時に、政府内だけにとどまらず、地 方自治体や地方経済界は元より、私たち経営協議会の学外委員も参加した議論を行い、まさに地方創生を担う国立大学としてその責務を果たせる財政支援の方針 が確立されるようここに要請するものである。

 


 

国立大学法人和歌山大学経営協議会外部委員からの
「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明」
(平成27年1月6日)を受けて

-我が国の高等教育の将来の成長と地域の発展に向けて-

平成27年1月9日


国立大学法人和歌山大学
学長 山本健慈
理事 池際博行
理事 平田健正
理事 島村富雄
理事 帯野久美子
教育学部長 永井邦彦
経済学部長 吉村典久
システム工学部長 伊東千尋
観光学部長 山田良治

 

 経営協議会の外部委員(国立大学法人法[平成15年7月16日法律第112号]第20条第2項第3号にもとづく)の皆 様には、本学の経営に対して多大なるご支援とご協力をいただき感謝申し上げるとともに、本学の現状を熟知していただいている皆様から発出された平成27年 1月6日付け声明を受け、国立大学法人和歌山大学の経営責任を担う役員・学部長一同として、以下のとおり表明いたします。

 現在、国立大学をめぐっては第3期中期目標・中期計画期間(2016年4月から)の運営費交付金の配分の在り方をめ ぐって政府レベルでの枠組み作りが進んでおります。文部科学省も国立大学協会も、学術・高等教育の立場から対応しておりますが、広く国民的議論が行われて いるとは言い難く、私どもとしては、関係省庁とそれに深い関係をもつ一部有識者の議論によって事実上決着されることを危惧しております。

 本学経営協議会では、昨年来、外部委員の皆様と私どもで、第3期の運営費交付金をめぐる動向を注視しつつ、議論を重ね てまいりました。また困難な国家の財政状況を理解しつつ、「グローバル化」「地方創生」等変化、拡大する社会的ミッションに応えるための第3期の財政、体 制等の議論をしてまいりました。

 経営協議会外部委員の皆様が、こうした議論をふまえて、和歌山大学の経営および日本の高等教育全体の発展に寄与する立場から、声明を発出されましたことに、同じ経営協議会で席を共にしましたものとして、深い敬意をもつものであります。

 現在第3期運営費交付金配分の制度設計に携わっておられる関係各位におかれましては、各大学の経営に外部から参画しておられる方々の経験と発言に耳を傾けていただきますようお願いいたします。

 私どもも、今回の声明に励まされ、本学の経験を広く社会に伝え、政治の場を含めた国民的議論に資する努力を重ねる所存です。

  


【PDFファイル ダウンロード用】
 
「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明」

平成27年1月6日「-第3期中期目標期間に向けて-」 (download / PDF file / 132KB)

平成27年1月9日「-我が国の高等教育の将来の成長と地域の発展に向けて-」(download / PDF file / 126KB)