今回の狙い (1)「うちゅうはどんなところ」の絵を描いてもらう。「うちゅうのおはなし」が   始まる前、2006年12月上旬に一度描いてもらっている。その3ヵ月後にあたる   今日あらためて絵を描いてもらい、変化を見たい。 (2) 絵の中の天体の数、種類は増えているのか、これまでに話した内容の影響が   分かりやすく見えてくるのか、男女差は出るのか、が観点。 ------------------------------------------------------------------------- 全体の流れ (1) いきなり「絵を描いてね」では描きにくいだろうと想像し、まずは宇宙の   話に頭を「慣らして」もらおうと考えた。 (2) セレーネに名前を刻んでもらったことを思い出しつつ、月のスライドを   見てもらい、雰囲気を出そうと努めた。 (3) 絵を描いてもらった。 ------------------------------------------------------------------------- スライド紹介の部分の経過 0m00s (時刻10:35) あいさつ 富田  「最初に来る前に、絵を描いてくれましたね。覚えていますか。   今日また宇宙の絵を描いてほしいんだけれど、   前と違って、どんなふうにみんなの考える宇宙が変わってきたか、   今日はみんなから教えて欲しい。」 1m30s このあとプロジェクターの準備(1分間) 2m30s スライドの表紙部分を表示 富田  「今日は宇宙の絵をみなさんに描いてもらいますが、何枚かスライドを   見てもらって雰囲気を出してもらってから、みなさんに描いてもらいます。   描いてもらっている時、近くに行って、これは何? って聞きますから、   教えて下さい。今日はみなさんの方から教えて欲しい。」 ビデオには25人の園児の頭(5歳児が中心のようだ)が写っている。 うち22人程度が前を向いている。 2m50s 「つきにいくロケット」のスライド 富田  「みなさんの名前を月に行くロケットに刻んでもらいました。   ね、覚えていますかね。まだそのロケットは月に行っていませんが、   月に行くロケットはこんな姿をして...」 井本先生が、椅子を置き直して下さっている。 3m20s 嶋田さん:絵を描くための机の配置になっているが、  スライドを見てもらいやすくするために椅子を配置し直しているので、  お話をちょっと待ってほしい。 4m10s 富田  「人間が乗っているのではなく、ロボットが乗っています。   で、そのロボットはどんな格好をしているのでしょう。」 園児からあれこれ「予想」が飛ぶ。 「長くて四角い!」(どこかで見たのかな?) 富田  「よっしゃ、お月さんに行くロボットの写真があるので、見て下さい。」 4m55s 保育士さんにプロジェクターの台を持ってきてもらう。少々映像調整。 5m20s 「つきでかつやくするロボット「セレーネ」」のスライド 富田  「こんなロボットなんですねぇ。あのう、みなさんが漫画とか本で知っている   ロボットというのは、顔がついてて、手がついてて、足がついてて、   というのかもしれないけれど、月に行って月のことを調べる特別なロボット   なんですね。それはちょっと人間の姿はしていないんですが、   こういう四角い塊なんだけれど、この横の所にみなさんの名前が書き込まれて   お月さんのところまで行きます。」 6m00s 富田  「一足先に乙起算に行った気分になってみましょう。」 月の全景のスライド 富田  「地上から見ると、お月さんはこんな感じ。   せっかくなんで、もう少しアップにしてみよう。」 園児から「笑ってる!」 富田「笑ってる? 笑ってるか?」 園児「笑ってる。」わーわー。 後で聞いたのだが、三日月形(弧が下向きの構図)が 笑っている唇の形を連想して「笑っている」と見えたようだ。 富田がまったく予想しない感性。 6m20s 月のアップのスライド 富田「アップにすると、こんな感じ。」 6m30s 月の大アップのスライド 富田「もっと行こう。こんな感じ。」 ビデオには30人の園児の頭が写っている。 うち24人程度が前を向いている。 ただし、全体として首が振れてきているので、退屈し始めたか? 6m45s 「うちゅうはほかにどんなところがあるかな?」のスライド 10秒ほど待つと、園児さんはみんな地を読み通した。 富田「はい、よく読めました。」 7m00s 富田  「みんなに是非絵を描いてもらいたい。」  「もうそろそろ絵を描き始めないと時間がないですねぇ。」   →と、保育士の先生方の顔を見る。  「ぜひ絵を描いて、教えて下さい。じゃ、時間も時間ですので   みなさん、うちゅうはどんなところでしょうか!」 園児から「〜のところ!」などと元気な声が飛んでくる。 富田  「絵に描いて下さい。今から絵に描いてもらって、先生方が回って色々   聞きますからね。教えて下さいね。じゃ、よろしくお願いします。」  「途中でも、リクエストがあればスライド流しますからね。」 7m40s 絵を描き始める。 ------------------------------------------------------------------------- 反省点 (1) 内容の練りが足りず、進行内容、時間配分ともに失敗。 (2) 進行内容の失敗は、前回までの内容と今日のお絵描き活動の間の非連続性、   前半のスライド投影と後半のお描き活動の間の非連続性の両面。   時間配分の失敗は、30分で終わらず、1時間もかかってしまったこと。   絵を描くことの時間の読みがわからないうちに絵を要求してしまった。   これは本当に大失敗だった。 (3) 絵を描いてもらうことは悪くなかったが、園児に何かの変化をせっかちに   求め過ぎ(と自分でも感じた)。天文学会の発表、年度末のまとめという、   個人的に感じている脅迫をそのまま出してしまった。   「うちゅうのおはなし」で何を期待すべきかの目標設定がまだ甘いことが   分かる(自分で言っていれば世話ない)。 あらためて、今後の活動目標 (a) 園児の皆さんには、毎回楽しんでもらうことを第一に考える。 (b) 保護者の方々に、七夕の会などでの催しを通じて、親子で楽んでもらう。  (a)は、将来、天文を始め科学への関心を持ち続けてもらうための地道な活動。  (b)は、「科学好きかどうかに関係ない一般の大人の方々にも、気軽に科学を  楽しんでもらいたい。保育園での催しを利用して欲しい。」という観点。  かなり科学好きの人なら、科学館のリピーターになっているだろう。  そうでない多くの方々に、科学の話をしようと無理なく会う機会は、  一般にはなかなかない。保護者の立場に立っても、園児向け活動でやってくる  ゲストはどんな者なのか気になるはず。  保育園を通して地域の(普通の)方々に接することができる、という点も特徴。  (a)は、(b)を実現するためにも必要。家で保護者に「楽しかった」と報告して  もらえないと、(b)で呼び込めない。また(b)の観点を持ち合わせることで、  園児に何かの変化を性急に期待するなどの必要もない。 補足  講師役が内容の練り不足のまま進めても破壊的な時間にならなかったのは、  井本先生始め、保育士の方々の手当のおかげ。次は何とかせねば。  園児さんからお手紙をもらったのは感激。もっと園児に楽しんでもらう  企画にせねば。