和歌山大学独創的研究支援プロジェクト 紀伊半島における災害対応力の強化

-想定を越える災害への備え-

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紀伊半島における地域防災教育手法としてのジオツーリズムの検討

担当教員

災害情報利活用

災害情報利活用

人と防災未来センター

本塚 智貴

災害科学教育研究センター

後 誠介

最新情報

近年,研究成果の社会還元が強く求められるようになってきています。大災害後に実施されることの多い災害調査研究では,調査研究で得られた災害の実態などを地域に伝えていくこと(災害の記憶・記録の伝承)や防災教育への利用などが考えられます。

しかし,防災教育を目的としたイベントでは,参加者の大半が防災の意識の高い人であり,さらに中高年者が多いといった課題があげられます。また,防災教育の実効性を上げるためには,若年者に加えて,“防災意識はあるがどうしたらいいかわからない人”や“防災そのものに関心が低い人”への対応も求められます。

そこで,本研究では防災教育のハードルを下げる試みとして“防災情報の観光利用”の可能性を探っており,その中で,“ジオツーリズム”に着目しています。紀伊半島大水害で甚大な被害を受けた紀伊半島南部では復旧・復興が急ピッチで進められていますが,その爪痕は至る所に残されています。一方で,この地域の9自治体にまたがる南紀熊野ジオパークが2014年8月26日に日本ジオパークに認定され,ジオツーリズムを通した地域活性化への期待で盛り上がりを見せています。

この南紀熊野ジオパークに注目し,災害調査研究で得られた成果をベースとして,地域資源であるジオ(地球)と災害現場を組み合わせた“防災ジオツアー”を検討し,防災教育システムとしての可能性を考察しています。

これまでに,防災ジオツアーにおいては,ツアーに組み込まれているジオサイトやその他サイトのつながり,すなわち防災ジオツアーとしてのストーリーを明確にすることの重要性,および教育活動ではなくツーリズムとしてツアー構成することの重要性が明らかになりました。

また,防災ジオツアーとしては,災害現場を見て学ぶという“教育”面を重視したツアー(教育ベースの防災ジオツアー)と,多世代が参加し楽しく防災を学ぶ“ツーリズム”という面を重視したツアー(観光ベースの防災ジオツアー)の2種類を想定しています。これらの防災ジオツアーを,ジオガイド(インタープリター)を通して地域に提供することで,人材育成および地域経済の活性化を目指し,災害に強い持続可能な地域の創造につなげていきたいと考えています(図)。

図 防災ジオツアーの枠組み
写真 太地町での防災ジオツアーの様子

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