微分方程式や繰り返し写像の中には, その解がカオスと呼ばれる複雑な状態に なっているものがあります。
このカオス状態の複雑さを調べる指標や手法として, 分散や自己相関係数などの基本的な統計量, スペクトル解析,各種のエントロピー,リャプノフ指数, フラクタル次元など,さまざまなものがあります。 これらの指標の有効性や改良案を考えます。
カオス状態が現われるシステムは, 一般に互いにタイプの異なった多くの周期解を含み, その豊富さを測ることがシステムの複雑さ測ることであるともいえます。 周期解を位相幾何学の結び目理論という分野で扱っている結び目として考え, その結び目のタイプを「計算」して解析します。
物理や生体や経済などの分野においても, さまざまな複雑な時系列が観測されています。 その複雑さは,単にランダムであることもあれば, 背景にカオス的なシステムが存在することもあります。 複雑さを測る指標を用いて,これらの分野で現れる 実際の複雑な時系列を分析します。 また,それらの時系列を「再現」できるような 数理モデルの構築も考えます。
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