情報基礎演習II − 第４回

１．実数

実数型の定数

1.0  3.1415926535  1000.2  0.5  .3

1.45e12  -3.77e45  12e-34

実数型の変数

float sum;              /* 合計 */

float 型の変数の有効数字は約７桁です。 より精度の高い計算を行う必要がある場合には、 double（倍精度）型を使います。 double 型の有効数字は約１６桁です。

double accurate;

実数型データの表示

データ型	変換指定子
float	%f
double	%lf
long double	%Lf

printf("１割る３は%f\n", 1.0 / 3.0);

実数型と整数型の変換

1.0 / 3

1 / 3

実数型の変数への整数の代入は、 整数を実数に直して行われます。

int i;
float x;
i = 10;
x = i;

整数型の変数への実数の代入は、 実数の小数部を切り捨てた後、 それを整数に直して行われます。

int i;
i = 7.0 / 3.0;

２．文字

char one;               /* １文字 */

文字の定数は１文字を '…' ではさんだもので、「文字リテラル」と呼ばれます。 なお文字リテラルのデータ型は int です。

'A'  'a'  '0'  ' '  ','

改行 (\n) のような特殊文字は、 １文字として扱われます。

'\b'	バックスペース	（カーソルを１文字左へ移動）
'\f'	フォームフィード	（改ページ）
'\n'	改行	（次の行に移動）
'\r'	復帰	（現在の行の先頭に移動）
'\t'	タブ	（次のタブストップに移動）

'\''  '\"'  '\\'

printf("これは %c という文字です", 'A');

printf("%d\n", 'A');

printf("%c\n", 65);

printf("%c\n", 'A' + 1);

文字定数において、 \ の後に文字コードを表す３桁以下の８進数を置けば、 前述の方法で表すことのできない特殊な文字を表現することができます。

'\012'  '\101'  '\0'

■課題１４■

３．その他のデータ型

データ型	説明	値の範囲
char	文字型	-128〜127
short	短精度整数型	-32768〜32767
long	長精度整数型	-2147483648〜2147483647

• これは char 型が 8 ビット、short 型が 16 ビット、 long 型が 32 ビットの場合です。 これはコンピュータによって異なりますが、 世間の大半のコンピュータは、 この通りです。

• int 型は short 型か long 型のどちらか一方と同じ精度をもちます。 どちらと同じになるかはコンピュータによって異なりますが、 通常そのコンピュータにとって最も効率の良いものが選ばれます。 例えば 16 ビットコンピュータなら short、 32 ビットコンピュータなら long と一致します。

• short と long は、 それぞれ short int、long int と書くこともできます。

修飾子	説明
signed	符号付き整数
unsigned	符号なし整数

• signed/unsigned を省略すると、signed だと見なされます （一部 char を符号なし整数として扱う処理系もあるので注意してください）。

• char/short/int/long を省略すると、int であると見なされます。
  • signed = int
  • unsigned = unsigned int

各データ型の printf における変換指定子は、 それぞれ次のようになります。

データ型	変換指定子
short	%hd
unsigned short	%hu
int	%d
unsigned int	%u
long	%ld
unsigned long	%lu