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背景と目的

近年,ドラマやアニメの舞台への聖地巡礼等の新しい形態の旅行が出てきたことや,外国人旅行者の増加から,観光地に対して新しいニーズが発生してくることが考えられます.しかし,新しいニーズが発生していても,観光地側がそれに気づかなければ観光客は離れていってしまいます.そのため,観光地側も観光客のニーズや問題点を知り,観光地の発展につなげていく必要があります.

そこで本研究では,観光地のホームページや個人Blog,Twitterから観光情報を抽出し,地図上に可視化する,観光情報可視化システム「KANKONECT」の開発を行いました.特に,リアルタイムの情報を得られるTwitterからは,観光地名入りのツイートだけではなく,観光地名が入っていないツイートからも観光情報の抽出を行います.

KANKONECT

図1に示しているように,KANKONECTは,Web上の観光情報を収集するサーバと,収集した情報を可視化する地図から構成されます.観光地のホームページや個人Blog,Twitterから, 観光地に関係する情報を収集してサーバに蓄積し,蓄積された観光情報を地図上に可視化を行います.季節などによって情報が変化する可能性があるため,観光情報の収集は定期的に行います. 様々な観光地の情報が閲覧可能なので,観光地ごとの特徴や問題点等がわかり,観光地の改善や発展のための示唆が得られる可能性があると考えています.

システム構成
図1. システム構成

システムの機能

(1)観光情報収集機能

本機能の流れを図2に示します.この機能では,観光地のホームページや個人Blog,Twitterから観光情報を収集します. ホームページの情報は,スクレイピングによってホームページのテキストを収集します.ホームページからの情報は,観光地のカテゴリ分析にのみ使用しますが, カテゴリ分析は個人BlogとTwitterからの情報も合わせて行います. 個人Blogの情報は,Google Custom SearchAPIを用いてBlogを検索し,Blog内のテキストを収集します. Twitterの情報は,Twitter REST APIを用いていますが,収集可能範囲が検索日から過去1週間以内のツイートのみなので, 1週間ごとに定期的に収集を行います.観光地名を含んだツイートだけではなく,観光地名を含んでいないツイートからも情報を収集します.

収集の流れ
図2. 情報収集の流れ

(2)可視化機能

本機能では,収集した観光情報を地図上に可視化を行います.Google Maps上にマーカーを立てることで観光地の場所を示し, それをクリックすることでその観光地の情報を提示します.図3に例として伏見稲荷大社の観光情報表示画面を示します. 伏見稲荷大社のWeb上の観光情報のカテゴリの割合を円グラフで示し,個人BlogとTwitterから収集した観光情報をテキストで示しています. これより,どのような情報がどれだけの割合含まれているのかという観光地ごとの特徴がわかり,具体的な観光客からの反応もわかることを目指しています.

可視化画面
図3. 可視化画面

デモムービー

口頭発表

  1. 渡邉小百合, 吉野孝:観光情報可視化システムのためのWeb上における観光特徴抽出手法の提案, 情報処理学会第78回全国大会第4分冊, pp.43-44 (2016-03).
  2. 渡邉小百合, 吉野孝:観光地間の類似性を基にした観光情報可視化システム, 第13回観光情報学会全国大会, pp.41-42 (2016-07).
  3. 渡邉小百合, 吉野孝:観光地間の類似性を基にした向上点発見のための観光情報可視化システム, 「マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2016)シンポジウム」, pp.1357-1362 (2016-07).
  4. 渡邉小百合, 吉野孝:位置情報付きツイートと観光地名入りツイートを用いた位置情報無しツイートからの観光情報抽出手法の提案, 2016年度情報処理学会関西支部支部大会, G-15, pp.1-3 (2016-09).
  5. 渡邉小百合, 吉野孝:観光情報可視化システムのための観光地名無しツイートからの観光情報抽出手法の提案, 情報処理学会研究報告, vol.2017-GN-100, No.47, pp.1-6 (2017-01).

連絡先

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