第1回 岡村 周成(教育学部 第15期 合氣道部所属)
公開日 2026年09月09日
更新日 2026年09月09日
来し方、行く末~奧山の追憶~
紀学同窓会会長 岡村周成
真砂キャンパスは、紀ノ川で形成された平野の旧砂丘列上に立地しています。一帯は古来「吹上の浜」と詠まれ、強い風によって根元が露わになった「根上がり松」が群生し「奥山」の名称でも親しまれてきました。 この地に明治~昭和と和歌山師範学校及び和歌山大学学芸学部(教育学部)が設置され、大学の栄谷移転後の平成・令和には装い新な教育学部附属小・中学校が引き続き設置されています。 今は一本だけの根上がり松・赤レンガの師範学校正門・「和歌山県教育発祥の地」の石碑等が往時の佇まいを忍ばせています。
私と「奧山」の出会いは、学芸学部15期生として入学してからです。校舎は師範学校以来の板張りの古い建物が多く、研究室等の窓枠は鳩のフンで固まり開閉が出来ない有様でしたが、学内では自由な校風と個性豊かな先生方が教鞭をとり「真砂の3奇人」等と囁かれた名物教授も居られ、後学のためにと専攻外の講義もいくつか受講しました。
私は、専攻を地理学の近藤 忠先生・小池洋一先生に師事することにしました。思い出に残っているのは巡検(フィールドワーク)です。先生方やゼミ生との交流、更に地形観察や古文書採集等の体験は有意義なものとなりました。部活動では、合気道部に入部しました。身心の鍛錬によって自己形成の柱を確立するのが目的でしたが、主将として小田原合宿を乗り切った事で自信が付きました。私なりの文武両道でしたが、これらの大学時代の諸々の学びは、後の教員生活において大きな支えとなりました。
卒業後も「奥山」とのご縁があり、附属中学校では新卒採用以来、マレーシアの日本人学校・和歌山市内公立中学校等への異動を挟みながら永く勤務し、定年後も、非常勤講師・附属小中学校運営協議員等と「奥山」とのご縁は現在に至るまで続いています。
紀学同窓会役員には師範学校創立130周年の平成17年(2005年)に先輩・同期生からの勧誘で理事に就き、以来長年にわたり皆様方には大変お世話になりましたが、150周年の区切りで、今後は「行く末」を後進に託したいと思います。同窓会活動も多くの課題を抱え転換期を迎えています。持続可能な組織運営を目指し邁進されることを切に願っております。
根上がり松~風雪に耐えて
小田原合宿~浜辺での早朝座禅

