1月のワダイノカフェ「野生のいのちをいただく、人とけものの距離」
公開日 2020年01月31日
2020年1月30日(木)、喫茶店「tomato」(和歌山市板屋町3 建物2階)で今年度最後のワダイノカフェ2019 vol.6を開催しました。
今回は和歌山大学食農総合研究所客員教授の湯崎真梨子さんと和歌山県畜産課ジビエ振興担当の池田晴佳さんを迎えて、シーズンまっただ中のジビエに関するお話を伺いました。
野生のいのちをいただく、人とけものの距離
ジビエとは、フランス語で狩猟で獲られる野生の鳥や獣のこと。最近では、ジビエや地域活性化をしようと、レストランや観光地で工夫された料理が出されています。そんなジビエについてお話を聞いていきます。
まず最初に湯崎先生からジビエの歴史や地域の食文化、料理などについてお話しを伺います。
熊野の食文化のなど地域で食べられるジビエ肉について、また、その地域での料理なども紹介して下さいました。
ジビエの歴史は古く、推古天皇の時代では、薬膳として食べられていたそうです。
他にも、お肉を食べることが禁じられていた頃では、猪や鹿は密かに食べられていて、今も猪肉や鹿肉のことをぼたんやもみじと言うのは、その頃の名残だそうです。
また、昔の絵巻物には、人々が獣肉を食べる様子が描かれているものがあり、その絵巻物などに書かれている通りにジビエ料理を作った方がいるそうなのですが、あまり美味しくはなかったそうという話なども聞きました。
続いて、池田さんからは、和歌山県の獣害被害に関する話や、わかやまジビエの処理に関する話や全国初だという肉質等級制度の話などわかやまジビエにおける各制度、取組みについて色々お話をききました。
池田さんによると、和歌山県の猪のジビエ利用率はなんと全国2位で、鹿も利用率で全国10位以内に入っているそうです。
また、和歌山県では、学校給食にジビエ料理が実施されており、県内の給食実施校のうち約90%で、ジビエキーマカレーや鹿肉の竜田揚げ、ジビエソーセージなどが出されているそうです。
他にも、2月末までジビエフェスタというイベントが行われていて、和歌山県内の様々なお店でジビエ料理を味わうことができます。
先生方のお話を聞いた後は、今回通販でお取り寄せしておいた猪肉と鹿肉を皆で食べました。猪肉も鹿肉もとても美味しく好評でした。お肉を味わいながら、先生にいろいろ質問していき、本日のワダイノカフェは終了となりました。
「知らなかったことも多く、聞けて楽しかった。」「ジビエに関して様々な情報が得られて有意義だった。目からウロコでした。」など、とても満足された様子でした。