公務員合格者数(年度別)
公務員合格者数 (2011~2015年度; 学部生と大学院生の合計)
公務員の種類
国家公務員
- 総合(院卒):院卒程度
- 総合(大卒):大卒程度
- 一般:大卒程度(短大、高専含む)
注)国家公務員の試験区分は2012年度に、従来のI種、II種、III種から総合職と一般職に変更されています。
地方公務員
- I種(上級):大卒程度
- II種(中級):短大、高専卒程度
- III種(初級):高卒程度
公務員の仕事内容
職種 | 仕事内容 |
---|---|
土木 | 公共事業の企画立案から工法の検討や実施計画の策定、工事の実施・検査のほか、公共施設の維持管理など。空港、港湾、道路、河川、ダム、都市計画、下水道、スポーツ・文化・福祉施設、公園・緑地、防災設備など、快適で住みよいまちづくり、環境づくりをめざし、インフラ整備を行う。 |
建築 | 公共施設の設計・管理、公共建設物の効率的整備、良質な住宅建設の推進、建築物の構造や用途の審査、開発行為などの規制など。最近は高齢者・身障者などの利用に配慮した建築物の整備推進、建築防災等の安全なまちづくりの推進、スポーツ・文化・福祉施設の整備推進も行っている。 |
造園 | 仕事の内容は土木職とほぼ同じであるが、特に公園・緑地に関することを主とする。国家公務員の総合職では“森林・自然環境職”になる。 |
農業土木 | 食料供給のための生産基盤の整備、農村地域社会の維持、都市と納所との交流の推進、安全かつ安心な食品を提供するための消費者への情報提供等、さまざまな施策に携わる。国家公務員の総合職と一般職では“農業農村工学”になる。また、和歌山県などいくつかの自治体では土木職と農業土木職を合わせて“総合土木職”として採用を行っている。 |
環境 | 大気・水・土壌などの環境保全、廃棄物の適正処理、リサイクル推進をはじめ、開発に対する環境影響評価の指導・審査や自然保護、地球温暖化対策、化学物質対策など、持続可能社会の構築に関する業務に携わる。ただし、採用数は少なく、設けている自治体もあまりない。また、大阪府や京都府の環境職、兵庫県の環境科学職など呼び名は様々である。環境職を設けていない自治体(和歌山県など)では、化学職から環境関連部署に配属される。 |
化学 | 分析化学等に関する専門知識を活かして、工場・事業所に対する規制や指導、検査分析および試験研究などの業務に携わる。環境職がない自治体などでは、化学職がその業務を担う。 |
行政 | 「行政」、「事務」などとも呼ばれ、公務員で最も一般的な職種。職務内容も多様。職員の給与、予算、経理、庶務などの内部管理的なものから、県税の賦課徴収、用地交渉といった対外的な仕事もある。このほか、防災対策、国際交流、環境保全、福祉の充実、商工業・農林水産業の振興、広報、文書管理など、行政のあらゆる分野にわたっている。 |
注)行政職は全ての自治体、土木職は大部分の自治体で採用がある。建築職、農業土木職、造園職、環境職、化学職は採用がない自治体もあり、あっても採用数は土木職より少ない。
公務員試験への取組み
- 環境科学メジャーと環境デザインメジャーを第1メジャーに選んだ場合の主なコースになる環境システムコースおよび環境化学コースのキャリアパスは、社会基盤整備や環境問題解決といった比較的公共性の高い仕事が多いこともあり、両メジャーの前身となる環境システム学科の卒業生の多くが公務員になっています。
- 学部卒業生と大学院博士前期課程(修士課程)修了生を合わせると毎年約70名になりますが、そのうちの約20%が公務員になっています。
- その中でも土木職が73%、建築職が16%で、90%近くを建設系の職種が占めています。
- これは、公務員の技術職の採用人数は土木職が一番多く、次いで建築職が多いという事情が関係しています。
- 土木職の採用数が最も多いのは、国や地方公共団体の重要な仕事の一つに社会基盤の整備(交通網の整備、上下水道の整備、公園の整備、など)、違う言葉を使えば”地域づくり・まちづくり”があり、このような仕事には土木の知識を持った技術者が求められているからです。建築職もほぼ同様の理由なのですが、対象物が主に公共の建築物になることから、土木職よりも仕事の範囲が狭いことが土木職よりも採用数が少ない理由になります。
- 環境システムコースを選んだ場合には、これまでの環境システム学科の卒業生と同じような土木職と建築職で公務員をめざすことになります。また、履修する授業を工夫すれば、造園職や農業土木職での受験にも対応できます。過去にも、造園職や農業土木職で公務員になった卒業生がいます。
- 環境化学コースはこれまではなかった全く新しいキャリアパスなので、これまでに進路の実績がありませんが、このコースでは環境職や化学職で技術系公務員を目指すことを想定してカリキュラムを組んでいます。また、履修する授業を工夫すれば、土木職での受験にも対応できるようにしています。