日本学教育研究センター センター長 安本 博司
和歌山大学国際イニシアティブ基幹日本学教育研究センターは、主に国費外国人留学生・交換留学生を対象とした受入れ留学生の教育と生活支援、派遣留学生の教育、国際交流教育、また地域交流、その他大学の国際学生交流全般を扱う総合的な部門です。それらの業務は、当センターの理念「大学を通じた国際連携・交流の促進をするため、世界の教育機関との交流、人材育成を通して国際社会へ貢献すること、また日本人学生・留学生・教職員・地域の人々の国際交流や国際理解の促進し、各種国際交流活動を実施する本学の基幹組織の役割を果たす」を体現するために、欠かすことのできないものです。
留学生の受入れでは、留学生が学業、生活面で困らないよう、日本での生活が充実したものになるよう、教員、職員一同が力を合わせてサポートしています。学業面では、留学生のニーズ、レベルに合わせた日本語教育をおこなっています。また、2023年度から始まった「わかやま日本学プログラム」では、日本語科目以外は、日本人学生との共修授業になっていることから、授業が効果的におこなえるように授業計画をたて、授業改善にも取り組んでいます。生活面では、生活支援を通して、日本での生活、言葉や習慣の違いからくる不安を取り除くように努めています。一方、日本人学生についても、グローバルな視点の獲得、異文化理解能力の向上といった人材育成の観点から、協定大学への留学生派遣を積極的におこない、短期留学プログラムの充実もはかっています。学内においても日本人学生と留学生が交流できる場を設け、国際交流に力を入れています。加えて、国際シンポジウムの開催、協定校とのCOIL授業の実施など、協定校との交流活動にも力を入れています。
本学がある和歌山県は、山と海に囲まれ、豊かな自然と古い歴史を持つ地域です。その特性を活かした活動もおこなっています。当センターの日本語・日本文化教育の特徴は、大学の教室内だけでなく、地域に出て、和歌山の地域文化について学ぶことができる点です。また、留学生を支えてくれる地域の方たちとの交流も重視しています。地域に支えられるだけでなく、留学生が地域に貢献できる機会もあります。県国際交流協会の活動に協力したり、県や市や地域の諸団体の調査に加わったり、地域の子供たちと交流したりすることで、地域の国際化に貢献しています。
当センターのミッションは、「和歌山大学の国際交流の中心となり、大学の国際化推進に寄与すること」です。前述した理念のもと、教員と職員が力を合わせて、大学の国際化推進を進めていくことが重要だと思っています。今後も、このミッションを果たすべく尽力してまいります。これからもよろしくお願いいたします。