[実施報告] 2025年度JICA国別研修「西バルカン諸国における持続可能な観光開発に係る能力強化研修」
公開日 2026年03月30日
CTRは2025年度よりJICA関西より委託を受け、国別研修「西バルカン諸国における持続可能な観光開発に係る能力強化研修」を実施しています。
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CTR研究員である香月 義之教授(観光学専門職大学院)を中心に、西バルカン6カ国(アルバニア、北マケドニア、コソボ、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、モンテネグロ)から、広域観光を含む同地域の観光政策および観光商品の開発に携わる地方及び国の行政職員12名を研修員として受け入れ、1月21日から2月5日までの約3週間の研修を実施しました。
研修の第1週目は観光庁、近畿運輸局、本学教員による講義が行われ、研修員らは日本の観光の現状や課題、日本版DMO(観光地域づくり法人)の制度や仕組み、持続可能な観光への取り組み等について学びました。各講義の後は、グループワーク、プレゼンテーションを実施し、それぞれの講義での学びをまとめた発表も行われました。


(左)本学教員による講義 (右)研修員によるプレゼンテーション
第2週目はフィールドワークを実施し、和歌山県内のDMO、世界遺産である熊野古道、および観光地・白浜町を訪れました。日本版DMOとして登録されている田辺市熊野ツーリズムビューローや南紀白浜エアポートでは、地域の観光経営戦略や観光産業、地域住民や関係者との緊密な連携、観光インフラについて実務者から直接話を聞くことで、第一週の講義で得た学びをさらに深めていました。
また熊野古道ウォークや熊野那智大社、那智の滝でのフィールドワークにおいては、田辺市熊野ツーリズムビューロー所属の外国人ガイドに案内いただいたことで、日本の歴史や神仏信仰について学び、伝統文化を体感する機会ともなりました。訪れた各地において看板や施設の整備、環境への配慮や保全活動、また「物語性」を持つ観光商品開発など、ガイドの豊富な知識による案内に関心を寄せるとともに、自国においても取り入られる新たな視点が得られたようでした
大阪観光局や宇治市観光協会も訪問し、DMOとしての経営戦略、地域創生にかかる施策等の講義が行われました。宇治市観光協会では、本学の松田敏幸特任教授(観光学専門職大学院)の講義も実施され、研修員からは多く質問が投げかけられました。また、京都市内では清水寺など観光地を訪問し、オーバーツーリズムや観光地整備について視察も行われました。



(左・真ん中)熊野古道ウォーク (右)宇治市観光協会の講義
最終週には、講義や現地視察、フィールドワークで得た知見をもとに、各国における観光振興を推進する施策案として、帰国後の短期目標と長期目標、および具体的な取り組み内容について発表しました。
ステークホルダー間の連携や協力、データに基づく戦略構築や施策の提案、観光地整備や体験型観光商品の開発など、各国が抱える課題に対しての取り組みや意見が発表され、本研修より得た知見が反映された内容となっていました。


(左・真ん中)研修員によるプレゼンテーション (右)閉講式でのCTRセンター長による祝辞
次年度も本研修は実施予定であり、講義やフィールドワークなどの内容を更新し、西バルカン6カ国の研修員が協力して観光振興、観光開発を今後行っていけるような一助となる機会を提供していきたいと考えております。

