6月のワダイノカフェの話題は「プロジェクションマッピング」!
公開日 2016年06月16日
こんにちは!初めまして!
2016年6月16日、南海和歌山市駅近くのカフェ「Tomato」さんで今年度1回目の「ワダイノカフェ」が開催されました!
ワダイノカフェとは、さまざまな領域で活躍している和歌山大学の研究者と一般の方々が、飲み物を片手に気軽にちょっと知的な会話を楽しむコミュニケーションの場です。
今回は、これまで「宇宙」や「歴史」、「情報デザイン」などテーマ別で開催していたカフェを統合し「ワダイノカフェ」にリニューアルされた記念すべき第1回でもありました!
1回目のテーマは「プロジェクションマッピング~色彩や質感が変化!光投影による見せかけの操作~」
初回のゲストスピーカーは、和歌山大学システム工学部准教授、天野 敏之先生。
話の聞き手となるホストは、同学部准教授で地域連携・生涯学習副センター長の床井浩平先生です。
さて、テーマパークや市役所・城など、いつもの場所や建物が光による映像投影だけでショーと化すことでよく知られる、プロジェクションマッピング。
皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
天野先生の研究技術は、演出だけでなく、視覚の補助も行われます。
「その場に置いてすぐ投影」というのが特徴で、対象物はより身近なものを、技術はより最先端なものを用いて、独自の研究をされています。
例えば新聞や、何の変哲もない印刷物。
目的に合わせて光を当ててあげるだけで、文字がクッキリ表れたり、写真がよりカラフルになったり、はたまた紙の質感が変わったり。
そのもの自体は何も変化していないのに、光だけで違って見えます。
より進んだものとして、少し工夫をした印刷をすることで、
同じ人の顔が、喜怒哀楽などの違った表情で見えるという技術もあります。
(先生曰く「人間の視覚についての研究があるからこそ、この技術が生きる」そうです。)
プロジェクションマッピングの強みは、光。
ショーを観ている訳ではないのに、まさに、今この場で光の魔法を見ているようで、わぁとつい驚きの声や歓声が上がりました。
さらに、眼の病気や2色性色覚を持つ方たちにも、この魔法の力が発揮されます。一旦スキャンしてから映像を合わせるショーの演出で見るものと違い、
物を動かしても、その時その場で判断して光が投影される、追跡システムも備わっているため、より日常で使うことができます。。
今回の体験で使われたのは片手サイズほどの小さな機械でしたが、本当に高機能です!
プロジェクションマッピングの技術と芸術
先生は冒頭で、「皆さんにとってプロジェクションマッピングは、技術ですか?それとも芸術ですか?」と私たちに質問されました。
ここまで話した内容は、ほとんどの方が挙手された技術なお話。
次は、芸術に近づくお話で、2つの対象物が出てきました。
一つは書道。文字の芸術家である書家の書を通して伝えたいことを、光によって字の輪郭を強調するなど、表現をサポートすることで、より分かりやすく伝えられます。
芸術に興味があるものの少し敷居が高いな、と私自身感じることが多いのですが、先生の技術があれば、より分かりやすく親しめるのでは!と、嬉しかったです。
もう一つは西陣織。あらかじめ横糸に金箔や銀箔が用いられているため、光をキラキラと反射し、立体感のある華やかな美術品になります。
これらは、先生がご用意してくださった動画だけでも変化がわかるので、実際に観るともっと感動が高まりそうでした!
最後の質疑応答などの時間では、様々な質問を丁寧に答えて下さったり、話し方こそ穏やかでしたが、先生の信念や夢など、思いの強さが伝わるお話もして下さいました。
私自身も刺激を受け、ますます勉学などを頑張る励みを頂きました。
次回は7月14日(木)、「食と農」についてです。
今後もさまざまな分野の先生方に、たくさんお話していただく予定です!
大人の方々はもちろん、親子でのご参加や学生さん、興味のある内容への一度だけの参加や、当日の飛び込み参加なども大歓迎です。
ぜひ、最先端の現場の先生方の生のお話を、直接聞きにお越しください。たくさんの方にご来場いただけますことを、心より楽しみにお待ちしております!
<スタッフ挨拶>
今回より学生スタッフが、当日のアシスタントと後日レポートを務めさせて頂いております。
学生スタッフの私としましては、第1回を無事に終えられたこと、本当にホッとしております。
至らない点も多かったことと思いますが、暖かく見守って下さり有難うございました。これからも精進して参りますので、よろしくお願い致します。
文責:経済学部3回生 上島彩花