受賞しました!~「観光学術学会第14回大会」学部学生発表奨励賞・優秀賞
公開日 2025年07月08日
2025年7月5日(土)、6日(日)に琉球大学 千原キャンパスにて観光学術学会第14回大会が開催されました。
全30チームの発表が行われ、最優秀賞1件、優秀賞2件が選出されました。
本学部から、呂 嘉琰(Lyu Jiayan、ロ・ジャーエン)さん(学部研究生、指導教員:遠藤理一教員)が優秀賞を受賞しました。
「学部学生発表奨励賞 優秀賞」受賞作
呂嘉琰(Lyu Jiayan、ロ・ジャーエン)(和歌山大学観光学部研究生)
苦痛を見ない観光客たち
——友ヶ島に刻まれた沈黙と“無関心”の時代——
発表要旨:
友ヶ島は本土決戦に備えて築かれた軍事要塞であり、実際に戦闘はなかったが、戦争の緊張と不安を現在に伝える場所である。近年、SNSやアニメで人気になった「友ヶ島」に人々が集まってきた。私たちは、なぜ苦痛を見ていないのか?なぜその歴史や背景に無関心なまま訪れるのか?本発表では、苦痛や記憶に目を向けようとしない観光客の姿を通して、現代社会の無関心の構造を問い直す。また、友ヶ島を起点に観光のあり方や地方の記憶の空洞化について考察し、忘却と無関心がもたらす社会的影響を明らかにする。
講評では以下のように高評価をいただきました。
友ヶ島の軍事遺跡から学ぶべきことは多いのに、友ヶ島を来訪する人たちはなぜそこから学ぼうとしないのか。プレゼンで友ヶ島の観光資料を配布していた発表者の友ヶ島への愛着は明白。「苦痛を見ない観光客」への苛立ちから、友ヶ島の魅力を語るのに欠かせない観光資源が活かされない社会構造、現代社会に生きる我々の忘却や無関心の問題へ鋭く切り込んだ点が高く評価された。
(詳細は、下記「観光学術学会 2025年度学会賞受賞作品」を参照。)