約350年ぶりの復活!
2017.05.10
江戸時代1622年に徳川家康を祀る紀州東照宮の例祭としてはじまった和歌祭。
芸能を伝承する困難に何度もぶつかり、時には途絶えながらも395年間受け継がれてきた祭礼です。
現在までもいくつかの芸能が廃れ、復活してきました。
そんな和歌祭...今年は5月14日 (日)に開催されます。
この祭礼の特徴は「渡御行列」!
総勢約1000人が神輿や面被、雑賀踊、母衣等の芸能や演舞を披露しながら多種多様な時代衣装で和歌浦周辺を練り歩きます。
毎年たくさんの和歌山大学生が参加しています。
そして、、、今年は「唐人行列」が約350年ぶりに復活!!
祭の縮小令により廃れてしまった唐人行列を、和歌山大学で学ぶ留学生が復活させます!
そもそも唐人行列とは、、、?
日本に来ていた外国人を模した服装で練り歩く芸能。
『和歌浦図屏風』(寛文5年(1665))や『和歌御祭礼御絵図』(江戸時代後期―明治時代)には南蛮人の姿が描かれています。
これらの資料から当時は、外国人は国籍に関わらず「唐人」として考えられていたことが分かります。
今回、和歌山大学で学ぶ留学生が唐人の衣装を再現しました。当日はその衣装を着て練り歩きを行います。
(後列左から2人目は留学生がデザインしたオリジナルの唐人衣装を着ています)
衣装の再現に携わったバユ・バグス・マヘンドラさんにインタビューしました。
彼はインドネシアからの日本語・日本文化研修生の留学生です。
(日本語・日本文化研修生についてはコチラ)
(写真右がバユさん)
Q.まず、なんで日本に?
A.もともとインドネシアでも日本について学んでいたけど、やっぱり現地で学びたいから日本へやってきました!
Q.どのようにして唐人の衣装を再現した?
A.過去の資料やインターネットで調べました!
ただ再現するだけでなく、自分でアレンジしてデザインすることがおもしろかったです。
Q.今回、和歌祭の唐人復興に関わってみて何か思ったことは?
A.インドネシアにもお祭りはあるけど、その地域で完結します。
和歌祭には地域のお祭りに外国人が参加していることにびっくりしました!
またバユさんは和歌祭当日、面被として渡御行列に参加します。
9月にインドネシアに帰ってしまう、バユさん。
この文化をインドネシアでどのように伝え、広めてくれるのか楽しみですね!
【スケジュール・詳細】
11:30から紀州東照宮の石段上から神輿おろし
12:00から神輿・渡御行列が東照宮会館を出発して和歌浦周辺を練り歩く。
詳しくは公式サイトをご覧ください!
ぜひ、和歌山の江戸時代から続く芸能を感じにいきましょう!
また、和歌山大学図書館3階 紀州経済史文化史研究所展示室にて5月26日(金)まで
企画展『唐人復興!―和歌祭における唐物様(唐船・唐人)―』を行っています。
こちらもぜひ!