今日も和歌山から「こんにちは!」

ブログも板についてきた観光学部3回生橋井智美より

今回は「となりの主人公」お送りします~!◎

 

今回私がとりあげる主人公は和歌山大学理事兼副学長である「山田良治教授」です。

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山田先生の大学生時代は京都大学農学部林学科に始まります。

そもそもなんで今観光学部にいる山田先生が農学部林学科なのかというと

もともと小さい時から山登りが好きで大学へ進む時、趣味の山登りから林学に進もうと思い

日本の大学で林学を頑張っている京都大学農学部林学科へ進んだそうです。

 

京大時代

時代は学園紛争真っ只中で講義を受けに大学へ来ても休講が続き充分な講義が受けられなかったとか。

山田先生はそんな中で「自分の意見を言えること」の大切さを痛感し

友人たちと自主的に本を読んで知識をつけ

教授陣も含めどこでも意見できるように毎日議論を交わしたそうです。

その時の環境は今の大学教員として大変役立っていて、山田先生曰く「あの時がなければ今ここにはいない」とまでおっしゃっていました。

そこまでの歴史を歩んでいながらも博士課程にまで進んだのは思わぬ理由で、

山田先生が修士1年の時、趣味のピアノなども頑張りたいという思いから

さくっと論文を書き上げてしまおうと考えていたそうです。(すごい理由ですよね...。)

がしかし、その論文が周りから予想以上の評判を受け、気を良くして

自然に博士課程にすすんでいったそうです。

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和歌山大学時代

山田先生は教員として和歌山大学経済学部に来られました。

山登り以外にも音楽が趣味の山田先生は、途中ケンブリッジ大学で客員研究員として研究の傍ら演奏活動もされていました。

(ケンブリッジ大学は音楽が非常に盛んです。)

ケンブリッジ大学ではオーディションがありました。

中身はというと山田先生の場合、有名な演奏家がピアノの前に立ち「Come on!!」といわれピアノへ向かうと、

楽譜を渡され、「私が伴奏を弾くから、初見で歌ってみなさい」とか、「自分の弾く和音のすべてを声で示しなさい」と言われたりと様々な試練の末にメンバーに加わることができたそうです。

一年足らずの期間ではあったものの、楽しい経験をされていたみたいです。

そして、2007年和歌山大学経済学部に観光学科が誕生しました。そして翌年、観光学科が観光学部へ変わるとき、山田先生もそちらに移り、2011~2014年度まで観光学部長を務められました。

 

学部長時代

大学学部長というと、数々の教員の教育研究活動をまとめ上げねばならない役目を担っています。

各学問領域の専門家を束ねていくことは骨の折れる仕事です。

山田先生曰く、「専門家にかかわらず人を束ねていくことは、大変なことですよね。

私の場合はまずその人のことを"理解"するように心がけています。

人の多様性を受け入れつつ、批判も含めた対応を行うことが求められます。」

「そのために様々な世界の「常識」を身につけておくことが重要だと思います。」

この言葉から見て分かるように、

最初にいった山田先生の言葉「あの時がなければ今ここにはいない」というところにもつながってきます。

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現在とこれから

和歌山大学は、学部から修士・博士課程までを有する国立大学としては唯一の観光学部を有する大学となりました。

山田先生にこれからの和歌山大学観光学部について聞きました。

今後の和歌山大学観光学部観光学部に新たな施設が加わります。その名も「国際観光学センター(仮称)」

例えば身近なところでいうと専門科目を英語による授業として提供するグローバル・プログラム。経済的事情で留学が出来ない学生にもオールイングリッシュの授業で卒業することが出来ます。

それは逆にいうと海外の学生も和歌山大学観光学部の授業を受けやすい形へと変わるということです。

山田先生に言わせると規模や内容は別として、京大にあるiPS研究所の観光学版とのこと。

今はその実現に向け日々切磋琢磨しておられます。

そんな山田先生が学生に伝えたいことは、「自分の意見を言えるということ、そのために本を読み知識をつけること。」

私から見て山田先生の姿はすごいなの一言につきますが、山田先生は逆に私たち今の学生のことをすごいと感じていて

芸術的なセンス、今は美的センスにすごく長けている人が多く、いつもすごいと気づかされるとおっしゃっていました。

こうやって山田先生はいつも人を"理解"しているのかなと私は思いました。

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今回の取材を通し、人を"理解"するために知識をつけるという発想は私はこれまで思いつかず、

先生のお話をとおして改めて今からでも知識をつけることの重要さに気づかされました。