大学紹介
【令和7年度】川﨑七星さん(教育学部令和3年度卒業生 田辺市立中辺路中学校 教諭)✖塩﨑由喜様(田辺市立中辺路中学校 校長)
川﨑七星さん(教育学部令和3年度卒業生 田辺市立中辺路中学校 教諭)

社会人になってから、物事への考え方や行動など、自身の変化についてお教え願います。
学生時代は、人前に立って何かをして目立つことが大好きでした。今も変わらず好きなことではありますが、現在は、自分が目立つよりも生徒を輝かせることを意識して仕事をしています。
そういった点で言うと、教育観が大きく変わったと感じています。学生時代は、どうすれば自分が分かりやすく教えられるかに注力していましたが、今は、生徒がどのように主体的に活動するかに注力しています。授業では、生徒が課題を発見し、自ら活動に取り組み、学ぶスタイルを探究しています。学級運営についても、生徒が自分たちで学級の管理ができるよう支援しています。
どちらにおいても大切にしているのは、教員である自分が伴走者や裏方としての役割を担い、生徒が「自分たちがやっている」と感じられるように支援することです。
また、これまでの自分は受動的に学んでいることが多かったのですが、生徒に主体的に学ぶことを伝えていく中で、自分自身も主体的に学ぶ姿勢を持つようになりました。校内の研究授業を率先して行ったり、他校の研究授業や各種研修に参加したり、先進校視察に行ったりと、学生時代よりも積極的に学んでいると実感しています。これからも「学び続ける教師」でありたいと考えています。
和歌山大学での学びで、卒業後の人生に役に立っていることについて、お教え願います。
大学での学びを通して、教員としての基盤をつくることができたと感じています。
特に教育実習での経験は、教員になった今でもとても役に立っています。それまで漠然としていた教員という仕事のイメージが、実習を通して現実のものとなり、厳しさと同時に、教員の仕事でしか味わえない楽しさを感じました。この経験は、教員として生きていく覚悟を固めるきっかけにもなり、今の私を支えています。
また、ゼミ活動の一環で参加した「おもしろ科学まつり」では、科学実験の企画・準備・実演を行い、子どもたちの前で理科の楽しさを伝えることの面白さを実感しました。どうすれば興味を引き出せるかを仲間たちと試行錯誤する中で、実験の魅力だけでなく、理科教員として「伝える工夫」の重要性を学びました。
模擬授業の経験も、現在の自分に大きな影響を与えています。指導案を一から作成し、学生の前で授業を行い、その後に振り返りを行うというサイクルを通して、授業づくりの基礎や改善の視点を身につけることができました。今でも、日々の授業の中でその経験が生きていると感じています。
講義では、教員になるための知識や理論をしっかり学ぶことができました。中でも「現代教職論B」では、実際の生徒指導の事例を基に事案検討を行い、学生同士で意見を交わすことで、自分にはなかった価値観や視点に気づく機会が多くありました。こうした対話を通して、多様な考え方を受け止め、柔軟に対応する力の大切さを学びました。
これらすべての学びが、今の自分の土台となっています。知識や技術だけでなく、考え方や姿勢、生徒との関わり方に至るまで、大学時代の経験が現在の教育実践につながっていることを日々実感しています。

大学時代にやっておいた方が良かったこと、やっておきたかったことがあれば、お教え願います。
学習には、もっと力を入れて取り組んでおけばよかったと感じています。
正直に言うと、学生時代に受けたすべての講義が、教員になってから直接役に立っているかと言われると、そうとは言えません。
しかし今では、講義は多様な知識や経験に触れられる貴重な時間だったと強く感じています。また、学びの過程で得られるものや、学び続ける姿勢を身につけることは、その後の人生の基盤になると考えています。
もし大学生に戻れるなら、もっと積極的にさまざまなことを学びたいです。
また、ICTを用いた教育に関する研究にも取り組んでおきたかったと感じています。私が学生の頃は、今ほどICTへの関心が高くなく、実際に触れる機会も多くありませんでした。
現在は、ロイロノートやGoogleの汎用ソフトを用いた教育の研究を進めていますが、学生時代にICTに関わる知識やスキルを身につけていれば、もっとできることが増えていたのではないかと感じています。
今後社会に出る後輩に一言エールをお願いいたします。
社会に出ることは、不安に感じることもあると思います。
しかし、私自身の経験から言えるのは、教員という仕事は難しいけれど、本当に面白い仕事だということです。
今になって思えば、大学生活での経験は、社会に出るための準備そのものだったと感じます。学内・学外を問わず、今できる経験を思い切り楽しんでください。
そして、社会に出てからも、何事にも「楽しむ気持ち」を大切にしてほしいと思います。
塩﨑由喜様(田辺市立中辺路中学校 校長)

和歌山大学卒業生の優れている点などについて、お教え願います。
・生徒に寄り添った指導を行っている
・生徒が主体的に取り組めるよう工夫した活動・取組を行っている
・ICT推進について、自ら研修し活用するだけでなく、周囲の教職員にも普及している
・柔軟な思考で新しいことを積極的に取り入れ、周囲の教員と協力・協働している
・現在の取組をより良い形に改善しようと、意欲的に取り組んでいる
今後の和歌山大学の教育及び就職支援に期待されることは何か、お教え願います。
・生徒理解に努め、生徒に寄り添った指導ができる人材の育成
・変化の大きい時代に柔軟に対応できる適応力のある人材の育成
・人の話をよく聞き、対話や協議を通して物事を考えることができる人材の育成
貴校における人材育成で大切にしていることは何でしょうか、お教え願います。
・生徒理解に努め、生徒に寄り添った指導ができる人材の育成
・授業改善を進められるよう、研修など学ぶ機会を設定すること
・それぞれの教員が主体的に考え、行動できるようサポートすること
・生徒について、困ったことだけでなく気になることも常に共有し、教員間で学び合いながらみんなで考えていくこと
日々の挑戦の中で学んでいくことが大きいと考えています(若手教員だけでなく)。

お忙しい中ありがとうございました。
〔肩書は取材当時のものです〕
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